9.11と資源ナショナリズム

今日は9月11日なので、この日に一言書きます。時間がないので手短にします。

NYでは、追悼式などが行われているようで、ブッシュ大統領の映像なども届いていました。まず最初に言いたいのは、アメリカはあの地点を「グラウンド・ゼロ」とのたまわっている点です。なにが被害者意識を表に出して「グラウンド・ゼロ」だ。まず日本人ならその点について違和感を持たねばなりません。

グラウンド・ゼロ
出典: フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』
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広島の爆心地の島病院前にあるモニュメントグラウンド・ゼロground zero)とは、英語で「爆心地」を意味する。強大な爆弾、特に核兵器である原子爆弾水素爆弾の爆心地に使われる事が多い。

用法
アメリカ同時多発テロ事件の報道の過程で、テロの標的となったニューヨーク世界貿易センタービルWTC)が崩壊した跡地が、広島市の原爆爆心地(原爆ドーム)を連想させるとして、WTCの跡地を「グラウンド・ゼロ」と呼ぶ事が、アメリカで定着した。

また2005年8月、アメリカ合衆国本土に上陸した超大型ハリケーンカトリーナで被害を受けた場所にも使われていたこともあった。

しかし、アメリカ軍によって原爆が投下された広島と長崎を一般的に指す事が多いため、WTCの跡地を「グラウンド・ゼロ」と呼ぶのは無神経だという批判もある。

さらに、この「9.11テロ」といわれている「事件」とは、自作自演の捏造であるという疑惑が、消えないどころか最近ますます大きくなっているようです。以前このブログでも、ビル崩壊の不自然さを理由にその疑惑について述べましたが、先日、詳細かつ論理的にこの疑惑について書いた人がいます。副島隆彦を囲む会の「アルルの男ヒロシ」氏です。これは、副島隆彦の学問道場の中の、会員以外の一般の方でも読めるページに記載されています。ビデオクリップが随所に貼り付けられていたりして、貴重な映像資料を見ながら理解できるようになっています。是非ごらんいただきたいと思います。

今日のぼやき「790」 2001.9.11から五年経とうとしている。日本でも「9.11」はアメリカ政府の「内部犯行」(インサイド・ジョブ)であったという考えが広まりつつある。火付け役になった3冊の本と情報サイトを紹介する。2006.9.10
http://snsi-j.jp/boyakif/diary.cgi


さてもう一つ話題を。以前このブログで、「北方領土で日本の漁船がロシアに銃撃を受けた事件」について「背後に資源ナショナリズムがある」という記事を紹介しました。(ロシアによる日本漁船銃撃事件の背景を考えるhttp://d.hatena.ne.jp/sakunou/20060820/1156082435

昨日は、NHKの番組で「マグロが食卓から消える?〜世界の魚争奪戦〜」http://www.nhk.or.jp/special/onair/060910.htmlが放送されました。

BSE鳥インフルエンザの影響で、世界各国で魚の消費量が増加しています。マグロの消費も、中国の新たな富裕層を中心に各国でも増加し、これまで日本に入ってきた輸入のマグロが、手に入りにくくなっているというものです。それ以前から、オーストラリアやヨーロッパで、マグロの養殖技術が開発され、それに引きずられる形でマグロの相場が低迷してきました。また、排他的経済水域(いわゆる200カイリ)の制定もあり、日本の遠洋漁業(マグロ漁)が圧迫されてきたのですが、原油の高騰がさらなる打撃となり、日本の漁船が廃業に追い込まれているそうです。

ところが、廃業した高性能の日本漁船を、中国やロシアをはじめとした世界の国々が買い上げて、自国でマグロ漁を行うようになっており、ますます日本にマグロが入らない状況になっているようです。

為替レートの関係があるということですが、これまで日本にマグロを輸出していた国も、それより高く買ってくれる中国に売り始めている、という現象もあります。東京などの回転寿司で、マグロ(トロなど)が安く食べられるようになったのは、養殖をはじめとする外国からのマグロがあったからですが、それも入らなくなってくると、いよいよ日本でもマグロが貴重品になってくると警告していました。

私個人は、別にマグロが食べられなくなってもかまわないと思っていますが、マグロに象徴される、魚資源全体の問題とすれば大変です。これまで日本は、世界でまれに見る魚消費大国であったのですが、日本の漁業が廃れる中、輸入に頼ってきてしまった今の構造は、食糧安保の面から憂慮される事態です。

番組の中で、中国の富裕層のインタビューがありました。そこで発言していた女性は「これまで鶏や豚ばかり食べてきたが、これからは魚よ」と述べていましたが、日本人の感覚からすると不思議な発言と感じました。もっとも、オーストラリア産のロブスターなど、高級魚介類が、現在どんどん中国に集まってきているということですので、魚といってもそういうものを対象にしている発言だったのかもしれません。

いずれにしても、各国の事情により、資源ナショナリズムはこれから重要な問題になってくるでしょう。今日我が家の息子たちがたらふく食べた「天然ぶりのカマ(塩焼き)」も、彼らが大人になったときには、幻の思い出となるのでしょうか。