米国産牛肉輸入再開の意味

ここ数日、米国産牛肉輸入再開のニュースが取り上げられていますが、先ほどGYAOのニュースを見ていたら、「今回輸入されたのはカーギル社からのもの」とコメントがありました。これまでのニュースではどこの会社からというコメントは聞いた記憶がなかったのですが、これを聞いてピンときたので、その背景についてサッとネットで調べた結果を記述します。

輸入再開の米国産牛肉、第1便が成田に到着
 米国産牛肉の輸入再開第1便が7日午前、成田空港に到着した。

 米国産牛肉の輸入は、今年1月にBSE(牛海綿状脳症)の特定危険部位である脊柱(せきちゅう=背骨)の混入問題で、禁輸されて以来となる。

 到着した牛肉は約5・1トン。同日午後にも検疫や通関手続きに入る。流通が本格化するのは今月中旬以降になるという。

 日本政府は昨年12月、BSEの発生に伴い停止していた米国産牛肉の輸入をいったんは再開。しかし、今年1月に脊柱混入の輸入条件違反が見つかり、再び輸入を全面停止していた。

(2006年8月7日11時29分 読売新聞)

この輸入先がカーギル社ということです。カーギル社とはどんな会社なのか。フリー百科事典『ウィキペディア』より転載します。

カーギル社 (Cargill) とは、アメリカ合衆国ミネソタ州ミネアポリス市に本社を置く穀物メジャーの1つである。大手製塩会社でもある。カーギル社の企業形態は、株式の全てをカーギル家とマクミラン家の関係者が所有する個人企業であり、非上場企業としては、世界最大の売上高を誇る。

ミネアポリスにある本社は、外観が古風な建物となっている。お城のような外観から通称は「シャトー」。内部は一大情報センターとなっており、高度の経営戦略が練られているという。

20世紀に資産が6000倍になる大成長をしている。その成長を支えたのは先進国の肉食化が大きな要因とされる。

アメリ穀物政策と製作を担う国策企業とも言える。

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歴史
1865年 創業者のウィリアム・ウォレス・カーギルアイオワ州にて小さな穀物商を営み始める。次々と穀物倉庫を所有し規模を拡大する。
1906年 ミネソタ州に進出。
1909年 ジョン・H・マクミランが社長に就任(後にカーギル社の株式は、カーギル家とマクミラン家で持ち合うこととなる)。
1922年 ニューヨーク州へ販路を拡大。
1970年代 カーギル社を含めた五大穀物メジャーが形成。世界の穀物取引を事実上支配することとなった。
1990年代 穀物メジャーの再編が進む。1999年にはコンチネンタルグレイン社がカーギルに買収され、最終的に2社(カーギル社とADM社)に再編。
2000年の調べでは、従業員数4万8千人、売り上げ4百76億ドル。世界第2位のADM社を2倍も上回る売り上げと従業員数を誇る。

このカーギル社の背景は次のようになっています。

アジアの穀物生産構造を変えアジアの貧困の原因を作り、また中国の食糧生産の構図をも変えた世界的穀物メジャーカーギルもロックフェラー系だ。
X-ファイル
希望への提言 4
http://atfox.hp.infoseek.co.jp/xfile/kibou04.htm

病気生む人工飼料 大企業が世界中に販売
 狂牛病はイギリスでまず流行した。イギリスは世界で最初に資本主義的な畜産業が起こった国である。本来は草食動物である牛に、高乳脂率の牛乳を出させるために、動物の神経や骨髄や内臓肉をたんぱく質として与える方法がとられた。このような資本主義的な畜産業は、いまや世界的に広がっている。家畜を畜舎やケージに密集してつめこみ、早く太らせるために、人工的な飼料を与える。
 狂牛病まんえんの原因は、このたんぱく質サプリメント肉骨粉であるといわれている。アメリカのカーギル社など少数の多国籍企業、今日では超国籍企業と呼ばれる大企業がこの人工飼料を生産し、世界中に販売している。アメリカでは、畜産処理加工処理工場に出される牛の残骸のうち、少なくとも一四%が牛の飼料となり、50%が豚や鶏の飼料に回されている。1989年以降飼料に混ぜる動物性たんぱく質は劇的にふえている。
 日本の畜産も大部分は輸入飼料に依存している。「市場原理」導入のなかで、自家飼料は輸入飼料より高くつき、市場競争に対応できない。輸入飼料の中に、狂牛病の原因となる牛の骨粉や内蔵がふくまれていないという保証はない。
 イギリスやヨーロッパで最初にまんえんし、世界の約30カ国で発生している狂牛病は、より大規模な資本主義的な経営がおこなわれているアメリカでは、今後さらに猛威を振るうことが再三指摘されている。ところが、アメリカ政府は、全頭検査をするとぼう大な経費がかかりもうけが少なくなるという、ごくひとにぎりの牛肉業界の利益を代弁して、日本にたいして全頭検査なしの輸入再開の圧力をかけ、「経済制裁」や「WTO世界貿易機関)提訴」をちらつかせている。
米国産牛肉輸入強要の屈辱
日本民族は家畜ではない     2005年3月22日付
http://www.h5.dion.ne.jp/~chosyu/beikokusangyuunikuyunyukyoyonokutujoku.htm

カーギル社とはロックフェラーがバックに付いている穀物メジャーの最大手。属国日本は、宗主国の世界皇帝ロックフェラーに逆らうことなどできない、という構図が今回の輸入再開の背景にあるということでしょう。どう反撃していくかという具体的な戦略は短期的には見えてきませんが、まずは世界の構図というものを知っておかなければなりません。今は臥薪嘗胆であっても、いつかは必ず真の独立国として誇りと文化と生活を取り戻そうという意志を持つことが重要だと思います。そういう視点でどういう政治家を選ぶかということも自ずと見えてきます。短絡的思考で安倍というのは無しですよ。世界を深く知った上で選択をしていかないと。

最後に、小林よしのり氏「いわゆるA級戦犯」からの抜粋を載せます。これはすばらしい著作でした。

まさに石原莞爾の弁こそ本質を突いている。彼は米人検察に追求されてこう答えている・・・
(米人検事)「大東亜戦争の起きた原因は、日本の満州事変より始まる。また満州事変そのものが、大陸侵攻の日清・日露戦争にある。だから大東亜戦争はその当時まで追求すべきだ。」
(石原)「よし分かった。そんなに歴史的にさかのぼるなら、ペルリ(ペリー:作農注)を呼んでこい。」
「それはどういうことか?」
「我々は当時、鎖国主義で満州も台湾も何もかも不要であった。鎖国で以て満足し、たくさんだと言っているのに、ワザワザ黒船と大砲で脅かして日本を世界の荒波の中にさらしてしまった。こうなったら、日本もなんとか生きる方法を考えなければならないではないか。要するにペルリが、無理失理に日本を隣国に赴かしめ、脅すような結果にしたのだ。鎖国主義でけっこうだ、と言っている平和日本を脅したのは、実にペルリである。本当の元凶はペルリだ。ペルリを連れてこい。

いわゆるA級戦犯―ゴー宣SPECIAL

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