水不足と下水道 その2

国道254号線沿いに、下水道の幹線が敷設してあり、玉村の県央下水処理場につながっています。
富岡市甘楽町吉井町でこの下水管に流された生活排水は、鏑川をバイパスして、直接玉村に行くことになります。l

元々上水道の源水は、鏑川の上流から取水しているので、下水道を利用している家庭が取水した分だけ、鏑川の流量が少なくなっているわけです。
4人家族の一日の水道水の使用量が1立方メートルですから、流域の加入世帯数に365を掛ければ、年間で川から持って行かれる水の量のおおよその数字がわかるでしょう。

また、玉村の下水処理場では禁止されているのですが、中には知らないで雨水を下水に流している家庭もあるそうです。本来最終的には川に流れる雨水が、下水管に流れてしまうと、さらに川の水は増えなくなります。

私は、これら水に関する問題のうち、まず、水洗トイレに注目しました。
一回の大便や小便を流すのに、10㍑もの水を使うのは異常なことだと感じており、それを解決する手段として、バイオガスプラントを建設しました。
現在はプラントの上にトイレを設置しており、糞尿はバイオガスに投入しています。
一回の水の使用量はコップ一杯程度で済みます。

誰もがこのようなプラントを建設できるものではないでしょうが、ここにヒントがあると思います。つまり、一般家庭でも設置できるような汎用型のプラントを、国で開発すればいいのです。
この件については、平成15年に、農水省に政策提言をしておりますが、理解してもらえなかったようです。(議事録はネット上に残っています)

ただ、今の下水のシステムをこれ以上普及させるには、川の水の減少以外にも、莫大な工事費など多くの問題があります。
人類は排泄物問題を克服できるのか?
その前に「排泄物問題とは何か」から、考えていくことにします。