私のPC履歴7 VAIOノート・PCG-FX33G/BP 「OSのバージョンアップと接続環境の変化」

このPCを買うとき、巷ではウインドウズXPがもうじき発売されるということが大きな話題になっていた。FX33G/BPはXPへの優待移行モデルとうたってあったので、それならば今買ってしまおうと思ったのだが、それが後でひどい目に遭う結果となった。これについては後で話す。

なにしろウインドウズ95を5年間使っていた浦島太郎だったので、MEなどというものが発売されていることさえ、VAIOを買うまで知らなかったし、何がどう違うのかなど考えることもなかったのである。今になって調べてみたら、XPの発売は2001年の11月16日となっていた。だからこのPCを買って間もなく、およそ3ヶ月くらいでXPにアップグレードしたことになる。アップグレードの値段は覚えていない。

MEというのは大変不評だったと後で知ったのだが、それを体感する前にXPに移行していたということになる。MEがどんなOSだったのかとは別に、5年前のCanBeに比べこのPCのスペックが上がったことから、HPなどの表示は格段に早くなった。当然当時の感覚であるが、それによってインターネットを閲覧する機会も増えていった。同時にコンテンツの充実も進んでいったと思う。

新しいPCでネットも以前より利用頻度が増え、多くの人とメールの交換をしたり、HPの閲覧など利用時間も多くなった。色々便利で有用になったと思っていた矢先に、メールの添付ファイルが原因でウイルスに感染してしまった。ウイルスのことは知っていたが、用心が足りなかった。たまたまこちらからメールを送った相手からメールが来たので、タイトルが不自然であったにもかかわらず開いてしまったのだ。感染すると、アドレス帳に載っている人に向けて勝手にメールを送りつけてしまうものだった。どうやって駆除しようかと考えていたところに、タイミングよくXPのバージョンアップCDが送られてきたので、OSの移行によって解決をした。

XPへ移行して間もなく我が家の地区にもADSLが開通し、12月19日に契約した。当時は、「ADSLを契約しても使えない状況であった場合工事代金は支払う」という条件だった。NTTとの事前のやりとりでも、我が家は交換局から3km以上あり、「保証はできない」と言われていた。しかし、いざ接続してみると十分な性能が出た。幹線道路沿いに家があるためと、周りでISDNを契約している家が少ないのがその理由だと思われる。

それにしてもADSLの早さには感動したものだ。これまでも、「インターネットが普及した」と言われていたが、ブロードバンドにして初めて「これが本当のインターネット環境なのだ」と強く感じたものだった。それまでの接続環境は偽物のようなものだと。

ブロードバンド環境になるとますます便利になり、さらにPCに向かう時間が増えていった。ノートPCは置く場所を選ばないが、インターネットに接続するにはモデムからLANケーブルを引かなければならない。折しも季節は冬。「炬燵でインターネット」というのがベストだったが、それをじゃまするものがいた。歩き始めた息子である。その解決策として、屋内の無線LANを導入するのに時間はかからなかった。

このように、短期間で様々な周辺機器をそろえ、接続環境も変えていった。これらによって、「現在でも快適に使えるPC環境」が整ったことになる。この時点で一つだけ気になっていたのは立ち上がりの遅さである。XPへ移行してからものすごく立ち上がりが遅くなってしまった。鳴り物入りで評価の高いXPを入れたのに、MEの時より立ち上がりが遅いというのは非常に不満だった。スペックも含めて最初からXPが搭載されているモデルを買えばよかった、というのが常に頭の片隅に残っていたのである。