人類の月面着陸疑惑に対する一考

人類の月面着陸の疑問について、以前このブログに書いたつもりでしたが、検索しても出てこなかったので、どうも「はてな」の前に使っていたブログでの記載だったようです。それは、2年前に、副島隆彦氏が「人類の月面着陸はなかったろう論」を出版したことに端を発します(私の中では)。

人類の月面着陸は無かったろう論

人類の月面着陸は無かったろう論

この本の出版前から、氏のHP(学問道場)でその議論がはじまり、賛否両論入り乱れた論争に発展していたのを、大変興味深く見ていました。その後この本の出版が、論争にどのような決着をつけるのか、大変興味があって、本を購入し読んでみました。その結果、私個人の理解と感想では、決定的な証拠はなかったのではないかということです。

これまでも、アポロによる人類の月面着陸に疑問を呈する本が出ており、私も購入しました。

アポロは月に行ったのか?―Dark Moon 月の告発者たち

アポロは月に行ったのか?―Dark Moon 月の告発者たち

  • 作者: メアリーベネット,デヴィッド・S.パーシー,Mary Bennett,David S. Parcy,五十嵐友子
  • 出版社/メーカー: 雷韻出版
  • 発売日: 2002/09
  • メディア: 単行本
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こちらも決定的な証拠とはなっておらず、この本の論点につても未だに論争が続いている状況だと思います。かくいう私は、完全に否定はしていないものの、大変興味を持って疑っている立場です。

しかしその後、町のことや世界の動きで重大かつ関心事がたくさんあり、「月面」疑惑も忘れかけていた昨今、おもしろい記事(本の紹介)を偶然見つけました。「大紀元」という、中国共産党を批判し法輪功を支持しているサイトにあった記事です。
米宇宙飛行士を生涯苦しめる、月面着陸時の神秘的感覚 http://www.epochtimes.jp/jp/2006/06/html/d63845.html
と題し、イギリス人の著作を元に論じている記事です。

英紙「ガーディアン」の報道によると、イギリスの作家・アンドリュー・スミス氏は、月面着陸に成功した宇宙飛行士9人を取材、『月の記憶―アポロ宇宙飛行士たちの「その後」』を著し、驚愕の内幕を披露した。月に着陸した宇宙飛行士のほとんどは地球に戻った後、突如訪れる名声と月面着陸により生じた超感覚的な影響に対処することができず、精神的に崩壊したり、アルコール中毒になったり、鬱状態に陥ったりするなどを経験し、多数が妻と離婚したという。

月面から帰還したといわれる宇宙飛行士が、その後神懸かり的なったりしたというのは、立花隆の「宇宙からの帰還」で取り上げられていたことと記憶しています。しかしこの記事ではさらに次のような記述がありました。

60年代初頭、米航空宇宙局(NASA)は,アポロ月面着陸計画を実施し始め、1969年の夏から1972年12月まで、米国宇宙飛行士12人が前後してアポロ宇宙船に搭乗、現代の携帯電話より原始的な航行技術を駆使して、月面を探検した。

強調部分は興味本位的であり、科学的には反論もあるだろうと思います。

この本は日本では今年に出版されているもので、この時期になぜ出版されたのかという背景は気になります。

月の記憶―アポロ宇宙飛行士たちの「その後」〈上〉 (ヴィレッジブックス)

月の記憶―アポロ宇宙飛行士たちの「その後」〈上〉 (ヴィレッジブックス)

月の記憶―アポロ宇宙飛行士たちの「その後」〈下〉 (ヴィレッジブックス)

月の記憶―アポロ宇宙飛行士たちの「その後」〈下〉 (ヴィレッジブックス)

上巻の要旨
月面を歩いた12人の宇宙飛行士のうち、今も生存しているのは9人だけ。少年時代、月着陸のテレビ中継にしびれるような感動を覚えたジャーナリストの著者は、話が聞けなくなってしまう前に残りのムーンウォーカー全員と面会し、その人生を記録すべきだと思い立つ。「あの旅はかれらをどう変えたのか?アポロ計画にはいったいどんな意義があったのか?」という疑問を胸に。だが、取材を始めた著者はやがて、自分のヒーローたちのあまりに波瀾に満ちた人生を見いだしていく―アポロ宇宙飛行士たちの「現在」に鋭く迫った傑作ノンフィクション。

下巻の要旨
月から帰還後の挫折。激しい喪失感。異常に高い離婚率‐―月面着陸という大国家事業がアポロ宇宙飛行士の精神に及ぼした影響は深く、複雑だった。それぞれの歩んだ道も、画家、政治家、新宗教の創設者とまったく異なっていた。そして、アポロ計画捏造説とのむなしい戦いは、年老いたかれらを疲弊させる。特に、月に降り立った最初の男ニール・アームストロングはほとんどの取材を拒絶し、社会との繋がりを絶っていた。著者はアームストロングとのコンタクトを模索するが…。ガーディアン紙、J・G・バラードなど絶賛の新時代宇宙ノンフィクション。

もう一度「大紀元」の記事に戻ります。

突如訪れる名声と月面着陸により生じた超感覚的な影響に対処することができず、精神的に崩壊したり、アルコール中毒になったり、鬱状態に陥ったりするなどを経験し、多数が妻と離婚したという。

確かに当時は今よりも「宇宙に行く」ことがセンセーショナルだったとは思いますが、帰還後スポットライトを浴びることは当然わかっていたことであり、突然の名声にとまどうというのは理解に苦しみます。むしろ世界で唯一月に降り立った国の飛行士として、誇りと自信を持って体験を語ればいいと考えてしまうのですが(もし本当に月に行っていれば・・・)。スペースシャトルに乗った日本人飛行士でも、各地で講演をしたり、子供たちに夢を与える活動を積極的に行っています。向井千秋さんの旦那などは「僕の奥さんは宇宙飛行士」とかいうような本まで出して、かたわらから見てえらいはしゃぎようです。「月面の超感覚的な影響」が特別だといわれればそれまでかもしれませんが、「大紀元」の記事や「月の記憶」の要旨を見る限り、疑問は膨らむばかりで、「人類の月面着陸捏造説」に一票を投じたい気分になってきます。