グッズ アイテム マテリアル

このブログは、「次世代に『日本』を伝えるための教育実験ブログ」でありますが、あえて、たまには、格好をつけて横文字のカテゴリを考えてみました。かつて日本は、中世では支那の文化を、江戸時代後期以降は欧米の文化をありがたがってきました。舶来のものを流行として無防備に取り入れてしまうのも、日本人の一つの性格であり、それを逆説的に使ってみた次第です。では、このカテゴリで何を論じるのか。まずは、語源をご覧下さい。

goods /gúdz/
━ 【名】(複)

1 商品, 品(物); 物資
canned goods 缶詰類.
convenience goods 日用雑貨品.
leather goods 皮革製品.
war goods 戦争物資.
2 [時に単数扱い] 《米》 布地, 服地
dress goods ドレス地.
⇒dry goods.
Ⅱ [通例形容詞で用いて; ⇒【形】] 《英》 (passenger (乗客)に対して, 鉄道)貨物.

1 (現金・証券以外の)動産, 家財道具; 所有物
household goods 家財(道具).
goods and chattels 〔法〕 人的財産 《個人の所有物一切》.
2 〔経〕 財
consumer [producer] goods 消費[生産]財.


item /Cɪ>əm/
━ 【名】【C】
Ⅰ 個条, 項目, 条項, 種目, 品目, 細目
items of business 営業種目.
Ⅱ (新聞・テレビの記事[ニュース]の)一項
an item of news=a news item 一つの記事.
local items (新聞の)地元記事, 地元だね.
Ⅲ 《米俗》 うわさのたね.


material /mətí(ə)riəl/
━ 【名】
Ⅰ 【U】 [具体的には 【C】]
1 原料, 材料
building materials 建築材料.
⇒raw material.
2 (服などの)生地
There's enough material for two suits. 2着分の生地が十分にある.
Ⅱ 【U】 資料, データ 〔for〕
collect material for a dictionary 辞書のために資料を集める.
Ⅲ [複数形で] 用具, 道具
writing materials (ペン・インク・紙などの)文房具, 筆記用具.
Ⅳ 【U】 人材
She is potential executive material. 彼女は将来重役になる人材である.

New College English-Japanese Dictionary, 6th edition (C) Kenkyusha Ltd. 1967,1994,1998

グッズは「もの」という理解でいいと思います。マテリアルは「物質」と考えています。また、英語のitemの訳だと「項目」とかになりますが、日本語の「アイテム」は次のように理解されています。

アイテム (item)

  1. 項目、品目、種目のこと。
  2. コンピュータゲーム等でプレイヤーが手に入れて使うことのできる道具。本項で詳述。
  3. 2.から派生して、日常における便利な道具のこと。

以上のような言葉の説明で分かるように、このカテゴリでは、人間が使用する「道具」や「もの」について考えていきたいと思います。

人類史をさかのぼると、我々の祖先が石や棒きれを手にし、死んだ動物の骨や木の実(堅果類)を叩き割って食用にしたところから道具の歴史が始まったと考えられます。その後、打製石器磨製石器というように、主に狩猟のための道具の進化が起こります。しかし、人間が本格的に様々な道具としての数多くの「もの」と付き合うようになったのは、定住生活、つまり農耕社会に移行してからのことです。非定住生活では「もの」をため込みすぎると移動が困難になるからです。自分の人生を振り返ってみても、ここ数十年の間でこれまでになかった多くの「もの」が発明・開発されて、家の中に溢れています。便利で複雑で快い「もの」は、人の心を捕らえ、「おたく」を生みました。

ムーンライダーズという日本のロックバンドの20年くらい前の曲に「マニアの受難」というのがあります。

マニアの受難

Oh全てのことはもう一度行われてる
Ohすべの土地はもう人がたどりついてる
あれもこれも何もかも知っている
誰もみんなあれを持ってる

No No No いつ頃から ちょっと昔から
でもとてもつらい みんなマニアだから

(中略)

僕は運べない交換できないものが好き
ポケットにも入れられないものが好き
売り物にも何にもならないものが好き
戦争になっても持って逃げれないものが好き

何の価値もない もの こと 好き


人類の歴史の中で、一般人としてはおそらく過去に類例のないくらい「もの」に溢れている現代の「もの」「道具」を、このカテゴリで紹介していく予定です。